このページは、『ONE ~輝く季節へ~』のストーリーに対するMooLingなりの解釈・見解をまとめたものです。
なお、このページの内容は、あくまでもMooLingの個人的解釈に基づくものであり、公式設定や、MooLingの解釈とは異なる他者の自由な解釈を何ら否定するものではありません。
「氷上シュン」は、製作スタッフの代弁者としてONEの世界を理解する上でのヒントを提示するという、明確な役割を負ったキャラクターですから、氷上シナリオに突っ込んだ解釈をするのは、本当は余り意味がないのかも知れませんが、あえて踏み込んでみます。
氷上シュン。浩平とのクリスマスでの再会のあと、病に倒れて終わり――というのが一般的解釈でしょうが、それなら、あの最後のシーンに姿を見せた氷上は何なのでしょうか?
浩平の心の中の幻影? それとも「えいえんのせかい」での再会?
いずれの場合も、氷上のバックの景色が通常の街並みであることが説明できません。(いわゆる幻影であれば、バックは真っ黒であるべきです。「えいえん」なら夕焼け空か青空などでしょう)
作中、氷上は浩平にこう言っています。
「ほんとうなら、もっと早く僕たちは友達になっておくべきだったね。実際、それで僕たちは互いを救うような結果になっていたかもしれない。でも、もうあまりに残された時間は少な過ぎる。それとも、その短い時間の中で、ふたりで試してみるかい?」
「つまりキミに今必要なものは、人との絆ってわけだ。いつだって、奇跡は人との絆が起こすものなんだ。それが今のキミを救ってくれる唯一のものなんだよ」
「僕に残された時間は、キミのために、キミのことを思って過ごすよ。思いが届くといいけどね。僕の求めた、最初で最後の絆だから」
一方で、最終盤に浩平はこんなことを言っています。
もしオレが、この体を再生させえるような、奇跡が起きたなら……そのときは氷上の奴に感謝しなくちゃいけない。それは氷上との絆の中に生まれた奇跡なのだから。
そして、氷上の最後の台詞が――。
「やぁ。僕の思いは届いたかい」
この話の流れを素直に受け取るなら――思いは届いた。そして奇跡は起こった。浩平にも、そして氷上にも――でしょう!
ずばり、現時点でMooLingが考えている解釈は――「氷上の死を知った浩平は、絆がこの世界から失われたことを知り、『えいえん』へと旅立った。しかし、二人とも相手への思いを捨てなかったが故に、やがて二人は元の世界へ帰還し、そして再会する」。
しかし、まだ疑問点が残ります。
氷上は本当に死んで、奇跡により「死の世界」から甦ってきたのか。
それとも、「氷上の死」は実は浩平にも起こった“世界改変”の結果であり、実際には氷上も別の「えいえん」へ行っていたのか。
――どちらの解釈でも辻褄は合うため、これについては未だに結論が出せていません。
なぜかそう捉える向きが多いようですが、MooLingは みさき先輩の視覚障害と同様、何らかの理由による後天的なものと考えます。
その根拠は、浩平・みさきの前で見せた、あの見事な「口パク」です。
浩平「…『あ』って言ってみろ」
女の子「……」
小さな口が、『あ』の形に開く。
だけど、開いただけだった。
浩平「…次は『い』だ」
女の子「……」
『い』の形に口が開く。
…でも、やっぱり開いただけだった。
浩平「次はアメリカの州を全部だ!」
女の子「……」
一生懸命、口をパクパクさせている。
もちろん、その口から州の名前は出てこない。
(以上、ゲーム本編から抜粋)
声が出せないだけで、口の動作は完璧です。はっきり言って、これは「喋った経験のない人」には至難の業です。
澪は恐らく、ある時期までは普通に喋ることが出来たのでしょう。それが、何らかの事故か病気が元で声帯(または声帯を制御する神経)を欠損、喋ることが出来なくなったと思われます。実はMooLingは、あのブランコで浩平と澪が初めて会ったのは、澪が喋れなくなって間もない頃の出来事なのだと考えています。
なお、声帯の欠損というと、食道癌などの摘出手術に伴う声帯切除が一般的ですが、澪の年齢でそれは無理があるでしょう。
Q. トレカ設定では茜の誕生日は4/21ということになっているけど、これはおかしい。小説版(第2巻)p.265には「卒業を間近に控えた初春。茜の誕生日」とはっきり書いてあり、どう考えても3月ではないか。
A. ゲーム本編の茜HappyEndのシナリオを注意深く追ってみてください。茜・浩平再会シーン(もうすぐ卒業式という時)と、誕生日プレゼントを巡る会話シーンとの間には、明らかに日数の開きがあります(よく見ると、茜の服装が両者で違う)。従って、茜の誕生日が4/21でも何ら矛盾しません。
小説版ONEは、出来る限りゲーム本編に忠実に記されており、特に茜ストーリー(第2巻)は、ゲーム本編では ほとんど触れられなかった、茜の幼馴染=城島司にまつわる話など、事実上オフィシャルに準ずるものとして受け入れられています。しかしながら、細かく見れば、――著者が意図的に変更したケースも含めて――このようにゲーム本編と食い違う部分も存在しているため、ゲーム本編を解釈するに当たって、小説版の記述を鵜呑みにすることは出来ません。
高校生活(←ソフ倫との絡みもあり、そんなことは明言してませんが、余りにも一目瞭然なので、そう断言してしまいます)の ほぼ1年を「えいえんのせかい」で過ごした浩平。しかも、帰って来た時には3年生も終わり近く(シナリオによっては、卒業式直前)。果たして、浩平はそのまま無事卒業できたのでしょうか?
「出来るわけないだろ」と思われがちですが、実はそうとも言い切れません。
この1年間、浩平の存在自体がなくなっていたのですから、学校には浩平に関する記録は何一つありません。即ち、欠席や非行の記録もないのですから、学校が これらを理由に浩平を留年させることは出来ないのです。もちろん、テストの記録も存在していませんが、「欠席していない」浩平がテストを受けていないはずがないのですから、こうした辻褄の合わない部分は「学校側のデータ管理上の落ち度だ」として全ての責任を学校に押し付ければ、浩平を留年させる根拠は いよいよ なくなり、強引に卒業してしまうことも一応は可能なのです。
しかし、それでもMooLingは、浩平はやっぱり1年留年したと考えます。それを示す根拠が、実は みさきEndingに隠されています。
「…以上、卒業生365名」
違うよ。
…卒業生、折原浩平。
…以上、卒業生366名……だよ。
みさきも同席した卒業式のワンシーンですが、会場で呼ばれた卒業生の中に「折原浩平」の名前はありません。一見 当然のようですが、実はこの日、浩平は既に「えいえん」から帰って来ているのです! となれば、――もし浩平が卒業生の中に含まれるのであれば――式場に浩平の姿がないのは「単なる欠席」であり、いくら欠席者でも名前すら呼ばれないのは不自然です。
そして、他のシナリオにも、この見解を覆す描写は見られません。
恐らく浩平は、強引に卒業という道は採らず、学校と共謀(?)し「一身上の都合により1年間休学した」ことにして、わざと留年したのでしょう。その方が学校側にも都合がいいし、無理に卒業したところで即 大学に行けるわけでもないですから(入試を受けていない)、新たにクラスメートとなる澪や、正式に入学してきた繭と共に高校3年生をやり直す道を採るのではないでしょうか。
[2002-11-06 本項を一部修正]
Q. みさき先輩は修学旅行等に参加したのでしょうか? 視覚障害のこともありますが、何より先輩は“外の世界”に出られないはずでは?
A. もちろん参加しているでしょう。普通の生徒と同様に。
点字図書まで用意して、視覚障害者を生徒として受け入れた学校が、障害を理由に学校行事への参加を拒否するはずがありません。
また、みさきも中学校には通えているのですから、何が何でも“外”に出られないというわけではありません。
Q. Endingで浩平は現実世界に戻って来ますが、各シナリオのヒロイン以外の登場人物、例えば瑞佳がヒロインの場合、七瀬など他の女の子やクラスメートたちは浩平に関する記憶を思い出しているのでしょうか?
A. ゲーム本編を見てみましょう。
例えば、瑞佳HappyEndでは、教室にやって来た浩平を級友たちが「おっ、どうしてたんだ、久しぶりだなぁ」「病気でもしてたのか?」などと出迎えています。
また、茜HappyEndでは、浩平と茜が再会する直前、詩子が「またあいつ(もちろん浩平のこと)と同じクラスだったの?」と言っています。
このことから、ヒロイン以外の他の人々が、浩平帰還と同時に浩平に関する記憶を思い出していることは明らかです。いやむしろ、ヒロイン以外は「それまで浩平のことを忘れていたこと自体を忘れてしまった」というべきでしょう。
『ドラえもん』の秘密道具に「どくさいスイッチ」というのがあります。
これは、気に入らない相手に「消えろ」と言ってボタンを押すと本当に消えてしまう。それも、ただ物理的に消滅するのではなく、その相手が始めから存在していなかったかのように世界が改変されてしまう、というものです。
ちなみに、元に戻すことも出来、そうすると今度はその世界の改変自体がなかったことにされます。
ONEの世界における浩平の消滅と帰還を巡る人々の記憶の変化も、これと同じような事が起こった結果だと考えることが出来ます。
つまり、浩平が消えると共に、「浩平という人物は、始めから存在しなかった」かのように世界そのものが改変された。そして浩平が帰って来ると共に、今度は「浩平がこの世界から消えた」こと自体が始めからなかったかのように世界が修復された、というわけです。
この「世界そのものの改変」という解釈を導入することで、もう一つの疑問も解決されます。即ち、「浩平は“えいえん”から帰って来た後、周りにどういう説明をしたのか?」
結論から言えば、何も説明する必要がありません。人々は浩平が一時期 消滅したこと自体、全く認識していませんから。
では、由起子に捨てられてしまった浩平の荷物は?――「捨てられた」という出来事自体がなかったことになりました。帰って来た浩平は、捨てられたはずの荷物が元通り部屋に残っているのを見て、さぞや驚いたことでしょう。もちろん由起子にも荷物を捨てた記憶はありません。(そんな無茶なと思われるでしょうが、「世界の改変」とはそういうことです)
もちろん、別項で述べた学校の成績のように、全てが都合良く修復できたわけではないでしょうが、その程度は浩平に我慢してもらいましょう(笑)。
先に言いますが、誰が何と言おうと、清水なつきはヒロインの一人です! (PS版オリジナルヒロインですが)
それはさておき、なぜか なつきEndingには浩平が登場しないのですが――
これらを考え合わせると、浩平が帰って来ない理由がありません。
MooLingが思うに、実は浩平は既に帰って来ています。
ただ、自分が顔を出すことで、なつきが“お兄ちゃん”に再び囚われてしまうことを恐れて、再会をためらっているのではないでしょうか。
ファンの間でも11歳(小5)説と14歳(中2)説で真っ二つに分かれていますが、MooLingは、繭はズバリ14歳だと断言します。
確かに、あの子供じみた行動や、言語表現力の欠如(エンディングの日記等)を見ると、とても中2には見えませんが、だからと言って小5にも見えないでしょう。はっきり言って幼稚園児並みです(笑)。
一方、繭編の終わりの方に出てくる「子犬を抱き締める男の子をあやす繭」や「卒業式の繭」両CGにおける、あの大人びた繭の姿は、とても小学生には見えません。
MooLingは、繭が(見かけ上)成長しない本当の理由は、華穂さん(繭の義母)が語ったような本人の性格や家庭環境よりも、むしろ先天的な軽度の知的障害のせいではないかと考えます。そうであれば、あの見かけと違って、高校入学程度の知能があってもおかしくありません。
少なくとも、人並みに性的知識はあるでしょう。あの破瓜を耐えたということは(笑)。