この作品は、未成年者の閲覧にふさわしくない性的表現を含んでいます。
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こどもは よんじゃ だめよ。
『災厄動乱』が終結してから、いろんな事があった。
英雄となったクーノは、その功により名誉回復。ディアーナと結婚し、王城に移り住んだ。
そのディアーナは、父の譲位を受けて女王に即位。名実共にサンテルマ王国の主となった。
セイカは、マクリウム(マクル)との「最後の戦い」に敗れたクルトから「コ族の宝」を取り戻し、村へ帰っていった。
そして、ジークリットから「新たな命」を与えられたクルトは、ジークリットに引き取られ、マクルと一つ屋根の下に住むようになった。
そして、それから数カ月後のある日の深夜、ジークリット邸で一つの出来事があった――。
何者かが自分の部屋を出て、廊下を歩いている。彼が1歩1歩、静かに歩を進めるごとに、廊下がギシギシと鳴る。
やがて彼は玄関に着き、大きな引き戸をゆっくりと開けた。蝶つがいがギイイと鳴る音が玄関に、そして邸内全体に響く。
そして彼は、そこから真っ暗な屋外へと出ていった。あとに残されたドアが、バタンと音を立てて閉じる。
「…………?」
部屋の外から入ってきた一連の音が耳に届き、マクルは目を覚ました。
部屋はまだ真っ暗だ。マクルが窓を見やると、そこから外の星空が見えた。
こんな真夜中に、あのジークリットが起きるとは考えられない。ということは――。
「……くると、かな?」
一人で寝ることにようやく慣れたマクルが、ベッドの布団の中で、そうつぶやいた。
そして。
自分の中で「スイッチ」が切り替わるのを、マクルは感じた。
*
場面変わって、ジークリット邸の屋根の上。
「…………」
そこには、体育座りをしたクルトがいた。
屋根の上でクルトは、何か物思いにふけるでもなく、何か独り言をつぶやくでもなく、ただひとり無言で、頭上の星空を見上げて、ぼーっとしていた。
なぜか、部屋のベッドの中で寝付けないでいたクルトだったが、その自分がなぜ、こんな真夜中に外に出て、わざわざ屋上に上がって、星空なんぞを見上げているのか、彼自身、よく分からないでいた。
「あっ、やっぱりクルトだ」
聞き慣れた声を耳にしたクルトは、座ったまま頭を下げ、声がした方――地面へと視線を転じた。
「マクル……」
玄関のすぐ前で自分の方を見上げている彼女の姿を確認し、クルトは小声でつぶやいた。
「マクルも、そっちに行くね」
マクルはそう言うと、その場からピョーンと跳び上がり、屋上のクルトのそばに難なく着地した。
そして、マクルもまた、クルトの横に着いて体育座りをした。
「お、おい」
「いいでしょ? マクルも、星空を見たくなったんだし」
そのマクルの口調で、クルトは気付いた。このマクルは、いつもの「まくる」ではない。
「昔の『マクル』だな?」
そう。何百年も前、王国の兵器人形、そしてクルトを相手に戦ってきた、あの「マクル」だった。
「そうだよ」
そしてマクルも、クルトの問いかけの意味を理解し、あっさりと肯定した。
マクルには、クルトから離れる気は全くない。そう悟ったクルトは、
「……勝手にしろ」
それだけ言うと、視線をマクルから外し、再び星空の方へと顔を向けた。
「うん、勝手にする」
マクルはそう答えると、更にクルトの方へと寄り添い、一緒に星空を見上げた。
*
静かに、時が流れる。
その間、二人はただ無言で星空を眺め続けていた。
やがて、マクルがふと、姿勢を変えずにクルトに問いかけた。
「クルト……知ってる?」
「何が?」
空を見上げたまま、クルトがぶっきら棒に言葉を返す。
「あの点々にしか見えない、お星様の一つ一つが、実はこの地球より何倍も、何十倍も大きいんだって」
「……そうなのか?」
「嘘じゃないよ。教えてもらったもん」
正規の教育を受けたことのないクルトにとって、それは新鮮な知識だった。まあ、さすがにクルトも「地球は丸い」ことぐらいは知っているが。
「教えてって、ジークリットにか?」
クルトは思う。あのジークリットの話じゃ、どこまで信用できるものかと。
「ううん、おじいちゃん」
「あ……」
「おじいちゃん」――クルトも話には聞いている。王族マテリアスに仕え、結局王族に裏切られて殺された、一人の人形技師。マクルの「生みの親」であり、そして自分の「生みの親」の師匠に当たる人だ。
「おじいちゃんは言ってた。――この大宇宙の中の、ちっぽけな星の一つに過ぎない地球の、その上で生きている人間の、何と小さいことか。
でも、そんなちっぽけな人間でも、一人一人、違う人生というものを歩んでいる。そして各々、自分が信じる『人生の目標』、『人生の目的』に向かって走っている。
もちろん、誰もが目標にたどり着けるわけじゃないし、そもそも何が目標なのか最後まで分からないまま、人生を終えてしまう者も多い。でも、自分には自分なりの人生の目的、ゴールがあるはずだと信じ、それを探し求め、それに向かって人生の道筋を延々と走り続けている。それが人間なんだって」
クルトは、マクルの言葉に無言で聞き入り、そして思う。
〈いつだったかは覚えてないが、僕も、そんな事を誰かから聞いたことがあるような気がする。
人間とは、自分の存在理由を探し続ける動物だという。そうしないと、自分がなぜ生きているのか分からなくなるからだとか。
そういう点では、自分の存在理由、存在目的がはっきりしている、自分たち「人形」の方が、人間よりも恵まれた存在なのかも知れない。
でも……〉
そして、クルトの口から自然と、こんな言葉が漏れた。
「僕は……何で生きてるんだろう」
「え?」
マクルはクルトの方に向いて問い返した。クルトは相変わらず、星空を見上げたままだ。
「僕は、マクルを倒す――そのためだけに造られた存在だった。
でも、結局僕はマクルに勝てなかった。そして、時は流れ、時代は変わり、もはやマクルと戦う意味すらなくなってしまった」
「…………」
「自分の存在理由をなくした『人形』に、何の価値があるというんだろう……」
まるで自分を全否定するようなクルトの言葉に対し、マクルは答えた。
「……違うよ、クルト」
「何がだよ」
「クルトは、マクルと戦うことだけのために造られた人形じゃない」
マクルは確信を込めて、そう断言した。
「えっ……?」
「マクルは、確かに自分の意志で兵器になったけど、本当は兵器として造られた人形じゃないの。おじいちゃんの夢――『限りなく人間に近い人形を造る』という、人形技師なら誰もが抱く夢の具現として、マクルは生まれたの。そうでなければ、『おじいちゃんの敵を討つために、兵器になる』なんていう『意志』が、マクルの中に生じるはずがないもの。
クルトの『父親』は、おじいちゃんの弟子だった人だよね? だったら、考える事は、おじいちゃんと同じだと思う。『マクルを倒す兵器を造る』なんてのは実は表向きの理由で、その人も、おじいちゃんと同じ夢、『限りなく人間に近い人形』を追い求めた。そして、マクルよりも優れた人形を造ることで、おじいちゃんを超えようと思った。きっとそうだよ」
しかしクルトは、マクルに反論した。
「どうしてマクルに、そんな事が言えるんだよ。今更、『父親』の真意なんて分かるもんか」
すると、マクルはこう問い返した。
「それじゃ、クルトに聞くけど――
どうしてクルトは、マクルがそばにいるだけで、そんなにドキドキしてるの?」
「えっ……?」
クルトは、マクルのその質問の意図を掴みかねた。
〈確かに僕は、先ほどから自分の心拍数が上がっているのを認識している。そばにいるマクルにそれを気付かれるのも当然だろう。
しかし、改めてそう言われてみると、どうして僕はこんな状態になっているんだろう?
確かに、マクルが自分のそばにいるけど、それが何だというんだ? 別にマクルは、僕に対して何ら敵意を抱いているわけでも、まして殺意を向けているわけでもないのに〉
クルトがそんな思いを巡らしている中、突然マクルはその場ですっくと立ち上がった。
そしてクルトの背後に回ると、マクルはクルトの背中に自分の体をペタッとくっ付けてきた。
「お、おいっ!」
マクルの突然の行動にびっくりして、クルトは後ろに振り向いた。それに対しマクルは、「えへー」と笑みを浮かべてクルトを見つめた。
「ほら、クルト、更にドキドキしてる」
「おい……」
マクルの突拍子もない行動に対し、クルトは微動だにせず――いや、ピクリとも動けないでいた。
そしてこの時、クルトの中に、二つの感情が芽生えていた。
マクルを守りたい、慈しみたいという、正の感情。
マクルを奪いたい、メチャメチャにしてやりたいという、負の感情。
それまで自分が感じたことのない、相反する二つの感情が、クルトの中で渦巻いていた。
そして――それはマクルも同様だった。
「マクル……クルトが好き」
「…………」
マクルの告白に対し、クルトは何も答えられなかった。
「マクルは思ってる。クルトに愛されたい、クルトに守られたいって。
そして、クルトにだったら、何をされてもいいって」
「…………」
マクルの台詞に、クルトは心より先に、体が反応していた。クルトは胸の辺りが熱くなるのを感じ、のど元に湧いた唾をゴクリと呑み込んだ。
「こんな感情、兵器だったら……ううん、ただの人形だったら、浮かぶわけないよね」
これに対し、クルトは正直に、自分の心情を吐露した。
「僕には……分からない」
「うん?」
「さっきから、僕、変なんだ。
マクルを奪いたいという思いと、マクルを守りたいという思いが、僕の中で、同時に湧き上がっているんだ」
「クルト……それって」
「おかしいよね。それって、論理的に間違ってるよね。はは……僕、壊れちゃったのかな……」
自嘲気味に語るクルトに対し、マクルは答えた。
「そうじゃないよ」
そう言ってマクルは、背後からクルトを両手で抱き締めた。そして更に、その両手でクルトの胸の辺りをまさぐり始めた。
「えっ……!?」
「それって多分……クルトも、マクルのこと、好きなんだよ」
そう言いながら、マクルの手が徐々に下がっていく。「クルトも、マクルとおんなじなんだよ。つまり、『人間』でなければ必要のない心を、クルトも持ってるってことなんだよ」
マクルの手は更に、クルトのお腹、そして、おへその位置へと下がっていく。
「マクル……」
実はこの時、クルトは、内心おびえていた。自分の中に、戦う前の「高揚」とは明らかに違った、何やら別の「興奮」が生まれていることに。
「そうでなかったら――」
そして、遂にマクルの手は「目的地」に到達した。
「うわっ!?」
「クルトの『ここ』、どうしてこんなに大きく、硬くなってるの?」
そう言って、マクルはクルトの股間にある、すっかり大きくなっていた「それ」をまさぐり始めた。
「うわっ……ぼ、僕……何で……?」
マクルは「行為」を続ける。クルトは、自分の身に起こっている事が理解できず、ただ、生まれて初めて味わう「快感」に責められて、息を荒げる。
「クルトの『これ』、大きくなって、窮屈でしょ? 今、出してあげるね♪」
するとマクルは、クルトから一旦離れると、クルトの前に回って膝を付き、四つん這いになった。そして、クルトの半ズボンの両側を掴み――
「えっ? マクル、何を……」
「へへー♪……えいっ!」
マクルは力任せに、半ズボンとパンツをまとめて、クルトの脚からズボッと引き抜いた。
「わーっ!!」
危うく後頭部を打ちそうになったクルトが、思わず両手で受け身を取る。
「へーっ、おちん○んって、こんな形してるんだ」
マクルは興味津々に、丸出しにされたクルトの陰茎の形を確かめるように、両手でそれをいじり始めた。
自分の性器をあらわにされたクルトは、恥ずかしさの余り、顔を真っ赤にしている。
「お、おい、そんなにいじるな……。べ、別に珍しいもんじゃ……」
クルトはマクルに抵抗――できなかった。はっきり言って、マクルにされるがままだ。
「だってマクルには、こんなの付いてないもん」
「えっ?」と、クルトは心底意外そうに言った。「ひょ、ひょっとして……マクルって、しないの?……その……おしっこ」
実際には、確かにマクルもクルトも「人形」だが、人間同様「大」もすれば「小」もする。
「するよー。はあ……クルトって、ほんとに知らないんだね」
そう言いながら、マクルは両手で陰茎を掴み、握ったり緩めたりを繰り返しながら、それをもみほぐす。
「何がだよっ……というか、マクル……い、一体さっきから何を」
しかしマクルはそれに答えず、更にクルトに追い打ちをかけた。
「それじゃクルト、ここから、おしっこ以外の物も出るって、知らないでしょ?」
「おしっこ以外……って?」
マクルは再びクルトの背後に回ると、小悪魔チックな笑みを浮かべ、背中越しにクルトの陰茎を両手でギュッと握り――
「こうやって♪」
いきなり、それを前後にしごき始めた。
「うわっ!……あ……マク……ルっ……はあっ!」
訳が分からないまま、快感に押し流されるクルト。
それにしても、マクル、うますぎ――というか、どこで覚えた、そんな事!?
……あ、ジークリットか(笑)。
「気持ちいいでしょ、クルト?」
「あ……はあ……はあ……マ、クル……はあっ!」
マクルの技?を受け、クルトは快感の余り、息が上がってまともに声が出ない。
「うわー……まだ大きくなって……あ、今、ピクンて動いた♪」
調子が出てきたマクルは、更に陰茎を絞り、クルトを責め立てる。
「んあ……あ……あ……うああっ!」
しこしこしこ。
「はあ……は……マクルも、興奮してきたよ……」
しこしこしこしこしこ。
「ああっ……うあっ……はあ……はあ……くっ!」
しこしこしこしこしこしこしこ。
「はあ……そろそろ、かな?」
しこしこしこしこしこしこしこしこしこ。
「はあっ!……マ、マクルっ!……こ、これっ……!?」
「へへへ♪……そーれっ!」
しこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこしこ!
「うわああああああっ!!」
ドピュッ!……ドピュン!……ドビュッ!
生まれて初めての絶頂に襲われたクルトが、亀頭の先から大量の白濁液を次から次へと噴き出していった。
ドピュッ……ドピュ……ビュ……ピュ……。
「はあ……はあ……はあ……」
ようやく射精が収まり、クルトは尻を地面に付け、体を後ろ手で支え天を見上げた状態のまま、息を整えていた。
「……へー、これが『精液』なんだ」
一方マクルは、地面に飛び散った白濁液を、興味津々に眺めていた。マクルだって、現物を見るのはこれが初めてである。
「『せーえき』……?」
「赤ちゃんの素♪」
「…………?」
クルトは、よく分かっていない。そりゃそうだ。
やがてマクルは、地面から精液を一つ指ですくい、くんくんと嗅いだ。
「……あんまりいいにおいじゃないね」
「嗅ぐなよ、そんなもん」
そうでなくても、辺り一面、精液の生臭いにおいが漂っているのだ。
「でも、このにおい、嫌いじゃないよ。……だって、クルトのだし」
「えっ……?」
マクルの表情に色っぽさを感じ、クルトは生唾を呑み込んだ。
「うんしょっと……」
やがてマクルは立ち上がると、クルトの目の前で突然スカートの中に両手を突っ込み、パンツを脱ぎ始めた。
「お、おい、マクル……!?」
「マクル、クルトのを散々見たしね。そのお返しだよ」
クルトはびっくりしたが、なぜかマクルを止められなかった。
それどころか、クルトはこれから目の前で起こる事に対する期待で、ドクンドクンと心臓を弾ませていた。
それがどういう期待かは、クルト本人にもよく分かっていないが。
マクルは、パンツを両足から抜き去り、それを横に放り出すと、おもむろにクルトの目の前に立ち、自分のスカートをたくし上げた。
「さあ、見て、クルト」
「うわっ!」
全く見たことのなかったマクルの「オンナ」を見せ付けられ、クルトは息を詰まらせた。
「お○んちんなんて付いてないでしょ? 女の子のココ、こうなってるんだよ」
「これが、女の子……」
マクルは更にクルトに見せ付けるように、両手の人差し指を割れ目に添え、くぱあと開いていく。
「ここ、濡れてるでしょ。女の子はね、興奮するとこうなるの」
「…………」
クルトは微動だにも出来ず、ただマクルの「それ」を、食い入るように見つめていた。
そしてこの時、クルトの陰茎は、本人も知らないうちに先ほどの大きさと硬さを取り戻していた。
「そして、この中にクルトの――」
マクルがまだ何かを言おうとした最中だった。
「マクルっ!」
「うわっ!」
興奮しきったクルトは、突然マクルに飛び付き、そのままマクルを押し倒してしまった。
「はあ……はあ……」
本能的にクルトは、マクルにのしかかったまま自分の硬くなった陰茎に右手を添え、愛液ですっかり潤んだマクルの割れ目を、こするように押し当てていた。
そんなクルトに対し、なぜかマクルはのしかかられたまま、笑みを浮かべて言った。
「クルト……何してるの?」
「え……えっ?」
マクルの言葉に、我に返ったクルトの動きが止まった。
「マクル、この先どうすればいいかなんて、何も言ってないよね?」
「え……えっと……」
事実、クルトは亀頭を割れ目に押しつけたまま、そこから何をしていいのか分からず、固まってしまっていた。
やがてマクルは、クルトの背中に両手を回し、そのままクルトを抱き寄せた。
「マクル……?」
「でも、正解だよ、クルト♪」
そう言って、マクルはくすっと笑った。
「えっ?」
「クルトったら、何にも知らないはずなのに、この先どうすればいいか、ちゃんと本能が知ってる。
こういう本能がクルトに作り込まれてることが、クルトが『兵器』じゃなく『人間』として造られた、何よりの証拠なんだよ」
「マクル……」
「クルト……したいよね?」
その「したい」が具体的にどういう事か、本当のところ、クルトはよく分かっていない。でも、クルトにはなぜか、この先マクルと何をするのか、何となく分かるような気がした。
「……うん。マクルと……したい」
「クルト……」
マクルは頭を浮かせ、目の前のクルトの唇に軽く口付けした。
*
「え、っと……マクル?」
「いいよ。クルトは、そのままじっとしてればいいから」
そう言いながらマクルは、クルトをその場で仰向けに寝かせた。クルトの下半身からは、むき出しになった陰茎が立派にそびえ立っている。
「えいしょっと」
そしてマクルは、クルトの下半身の位置にひざ立ちをすると、クルトの陰茎に手を添え、亀頭を自分の割れ目に合わせた。
割れ目からあふれる愛液が、クルトの亀頭を濡らす。
「マクル……ううっ!」
潤った割れ目に亀頭をこすられて、クルトは得も言われぬ気持ち良さを感じる。
「…………」
しかし、ここでマクルの動きが止まった。
「……マクル?」
クルトに呼びかけられ、マクルははっとなった。
「だ……大丈夫。うん、大丈夫」
「…………?」
無理もない。マクルだって「初めて」なのだ。
「そ、それじゃ……いくよ、クルト」
覚悟を決めたマクルが、クルトに告げる。
「う、うん……」
マクルの言葉は震えていたが、「早く入れて欲しい」という内からの本能に支配されていたクルトは、それに気が付かない。
マクルは力を込めて、腰を下げた。
「うっ!……くう……」
「くちゅ」という音と共に、クルトの亀頭が狭い膣口を抜けた。
「うわあっ!」
クルトは強烈な快感に襲われ、思わず悲鳴を上げた。
「ク、クルト……痛いの?」
ひょっとしてクルトも痛いのかと、マクルは上から問いかけた。
「ち、違う……その……気持ち良すぎて……」
「そう。……良かった」
マクルはそう言って、自分が痛いのを隠すように笑みを浮かべた。「それじゃ、続けるね」
「う、うん……」
マクルは更に力を込め、クルトの陰茎を自分の中に招き入れる。
「ん……んん……!」
「う……うう……!」
そして、クルトの亀頭が、マクルの膣内にある弾力性を持った何かに触れた。
〈これが、『処女膜』だよね。ここを突き抜ければ……〉
そしてマクルは、自分から尻餅をつくように、一気に体重をかけた。
クルトの亀頭に、何かがブツンと切れる感触が伝わると共に、陰茎がマクルの中に一気に呑み込まれていく。
「うわあああっ!!」
マクルの膣に陰茎全体を絞るようにきつく締め付けられ、クルトはたまらず声を上げた。
「あ……が……ああ……」
逆にマクルは、余りの激痛にまともに声も出せず、顔を空に向け、口をパクパクさせている。
「はあ……はあ……あ……マクル……?」
強烈な快感に包まれていたクルトが、やっと目の前のマクルの「異変」に気付いた。
「ああ……はあ……はあ……」
マクルは目尻に涙を浮かべ、痛みを紛らわせるように、深呼吸を続けていた。
そして、クルトは気付いた。マクルの膣口からつつっと流れる、赤茶けた液体の筋に。
それは、「人形」の体内を巡る循環液であり、人間でいえば血液に当たる。
過去にクルトは、マクルと何度も戦った。しかし、マクルの体はとにかく頑丈で、マクルが「血」を流すところなど、クルトは見たことがなかった。
そのマクルが「出血」している。それだけでも、クルトにとってはただ事ではなかった。
「おい、マクル!」
「はあ……ど、どうしたの、クルト……?」
マクルは、クルトの胸に手を付き、少し前かがみになっている。
「どうって、『出血』してるだろ、お前!?」
クルトの視線が「繋がっている部分」に向いていることに気付き、マクルはやっと、クルトが慌てている理由を理解した。
「ああ……。大丈夫、だよ。女の子なら、初めての時は……必ずこうなるし」
本当は「必ず」というわけでもないのだが、マクルはクルトを安心させるために、あえてこう言った。
「でも、お前、痛いんじゃ……」
「痛くなんか……。はは……やっぱり、痛いかな……」
そう言いながら、笑顔を作ろうとするマクルの態度が、かえって痛々しい。
「だったら……うっ!……うはあっ……」
気遣おうとしたクルトだったが、締め付けられる陰茎から発せられた快感には逆らえなかった。
「で、でも……気持ちいいんでしょ、クルト?」
「う、うん……でも、マクルは……」
「大丈夫。ほら……もう『血』は止まっているし」
そう言われてクルトは、既に『出血』が止まっていることに気付いた。クルトもこの時ばかりは、マクルの修復力の高さに感謝せずにはおれなかった。
「それじゃ、マクル、もう……?」
「う、うん……まだちょっと痛い、かな」
確かに傷は塞がり、破瓜直後の激痛は去っていたが、痛みそのものが消えたわけではなかった。「でもね、クルト」
「でも……?」
「マクルも……感じるの。まだ痛いけど……それでも、段々とマクルも、気持ち良くなってるの」
そう言うマクルの、苦痛をこらえる表情の中に一瞬垣間見えた、妖艶な「オンナ」の表情に、クルトはドキッとした。
「そ、そうなのか……?」
「それに……」
「そ、それに……?」
「マクル、やめたくないの。……クルトと、最後までしたいの」
何も知らないはずのクルトだが、マクルの「最後まで」がどういう事か、何となく分かるような気がした。
そしてクルトは確信する。マクルの言う通り、自分には「兵器」としてだけでなく、「人間」として必要な事が最初から造り込まれていると。
だって、これって――もの凄く気持ちいい事だから。
「分かった……。僕も、マクルと最後まで……したい」
「うん。……しよう、クルト」
*
「ふう……はあ……あ……」
クルトの胸に両手を付いた騎乗位の状態で、マクルは腰を上下に動かし続ける。
愛液に濡れたクルトの陰茎が、マクルの膣内に出たり入ったりしている。
「うあ……ああ……はあ……」
クルトは仰向けに寝転がったまま、ただマクルが与えてくれる快感に身を委ねる。
始めのうちは、残る痛みに耐えながら、おっかなびっくり動いていたマクルだったが、マクルもだいぶ慣れてきたのか、段々と上下動がスムーズになってきた。
「ふああっ……これ、凄いよ……うわあっ!」
感極まったマクルが、思わず前のめりに倒れかかった。
「わっ!」
思わずマクルの体を両手で支えたクルト。しかし、その両手は――。
「ひゃあっ!?」
――マクルの小振りな胸を、布越しにしっかりと掴んでいた。
「うわっ! ご、ごめん、マクル」
思わずクルトは、手を引っ込めようとする。
しかし、マクルは腰の動きを止めて、クルトを制した。
「駄目」
それどころか、自分に胸に伸びたクルトの手を自分の手を添え、むしろクルトの両手を自分の胸に更に押さえ付けた。
「……マクル?」
「いいの。これ……凄く気持ちいいの」
うっとりとしたマクルの表情を見て、クルトは唾を呑む。
「マクル……」
「だから、ちょっと待ってね」
そう言って、マクルはクルトの手を自分の胸から離して、クルトの体に下ろした。
「えっ?」
困惑するクルトをよそに、マクルは自ら、自分の服のボタンを一つずつ外し、そして前を開けて、自分の小さな胸をクルトの前にはだけさせた。
そして、マクルは改めてクルトの前に手を広げ、クルトをいざなった。
「さあ。来て、クルト」
「う、うん……」
もちろん拒む理由はない。クルトは両手を伸ばし、今度は自分から直接、マクルの二つの胸に触れた。
「……いいよ、クルト。そのまま、手を動かして」
「あ、ああ」
クルトはマクルに導かれるまま、力を入れすぎないように注意しながら、マクルの胸をゆっくりとこねくり回した。
「はあ……。そうだよ……クルト」
そしてマクルは、胸をクルトの手のひらに押しつけるように体を前かがみにしたまま、いつの間にか、再び腰を動かし始めた。
「うあっ……ああ……マクル!」
「はあ……ああ……クルト!」
マクルの腰の動きがどんどん激しくなる。痛みはとうに消え去り、ただ快感だけがマクルの全身を支配していた。
クルトもたまらなくなったのか、いつの間にか、クルトは両手をマクルの胸から、マクルの両足のももの上に移していた。そして、クルトもまた自ら腰を動かし、自然とマクルの奥へと陰茎を叩き込み始めた。
「マクル……マクル!」
「はあ……ああっ、クルト!」
マクルもクルトも、ただ本能のまま、更なる快感を求めて相手を貪り続ける。
そして、遂に――。
「マクルっ!……ぼ、僕……!」
切羽詰まった声を発しながら、クルトは陰茎を、更に膣の奥へ奥へと突き込む。
「いいよっ、クルト! マクルも……マクルも……来てーっ!!」
クルトの腰の動きに翻弄されるマクル。既にマクルも、絶頂がすぐそこまで来ていた。
「マクルっ!!……うわああああっ!!」
絶頂を迎えたクルトの亀頭から、白濁液が大量に吹き出した。
「あああああっ!!」
そして、子宮口を続々と襲う衝撃を受けて、マクルもまた絶頂を迎えた。
「ふわああ……」
そして、操り人形の糸がプツンと切れたように、マクルはクルトの体に倒れかかる。
クルトはマクルを体で受け止め、マクルの体を両腕で抱き止めた。
「はあ……はあ……マクル……」
「はあ……はあ……はあ……」
下半身を繋げたまま、マクルはクルトの首に、クルトはマクルの腰に腕を回し、二人は横になったまま抱き合った。
「マクル……」
「クルト……好き……」
そして二人は、行為の余韻に包まれたまま、深く口付けした――。
*
そして、翌朝――。
マクルとクルト、そして早起きしたジークリットが朝食を取っているところ、玄関のドアが突然バタンと鳴った。そして中へ駆け込んできたのは――
「あんたたち、家の屋上で何て事してんのよっ!」
顔を真っ赤にしたディアーナだった。
「おはよう、でぃー」
これに対し、いつもの調子であいさつするマクルであった。
「ああ、おはよう、マクルちゃん……じゃなくて! あんたたちは何を――」
すると、ジークリットが口を開いた。
「何って、ディアーナちゃんがクーノちゃんと毎晩ベッドの上でやってる事じゃない」
「せ、先生っ!?」
しかし、ジークリットの台詞にはクルトの方が驚いたようだ。
「待て! ジークリットがどうしてそれをっ!?」
すると、ジークリットはさも当然と言わんばかりに、
「屋上であんなラブラブな波動を出してたら、いくら寝てたって分かるわよ。私、一応魔女だし」
ついでに言うと、ジークリットが珍しく早起きしたのは、そのせいであった。
「それに、何でディアーナちゃんが、そんな事を知ってるのかなあ?」
「あのねえ……王城からは王都全体が見渡せるんだから、外であんな事やってたら、嫌でも分かるわよ」
すると、クルトが突っ込んだ。クルトだって当事者なのだが、このドタバタした雰囲気のお陰で、すっかり冷静になってしまったようだ。
「ふーん。つまり、女王陛下ともあろうお方が、その特権を悪用して、僕たちの愛の営みをのぞき見していたと」
「のぞいたんじゃなくて……み、見えちゃったのよ!」
そこへ、ディアーナの背後からクーノ登場。ディアーナを追いかけて、今やっと追い付いたらしい。
「まあ、俺たちの私室は王城の最上階だからな。
それにしても、ふと一緒に窓から夜空を眺めてならアレだもんなあ。ディーの奴、すっかり当てられちまって、昨晩はもう激しかったのなんの。……ああ、腰いて」
「く、クーノ、それは言わないっ!」
――こうして今日も、王都の朝はいつものように騒々しく始まったのであった。まる。
――完――
本作の執筆を宣言して、実に1年11カ月(汗)。
……やっと書き上がりました。MooLing初の18禁作品です。
でも、もう18禁は書かないと思います。
正直申しまして、18禁を書くことがこんなにきついとは思いませんでした。マジで疲れました。
……読むのは好きなくせに(笑)。